HAUNTED-666
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真・女神転生 IMAGINEのプレイ日記などw
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Odor of anxiety
※ここから創作要素が増えてきます。
エリュシオンにそんな施設ないよ!!ってのも結構でてくるので、
そこは清野の妄想と言うことで許してください…



今となってはあまり訪れる機会の少なくなったエリュシオン大聖堂の大神官達がいる最奥の部屋に入ると、
ユベントスは大神官達に会釈しそのまま後方右奥の壁の前に立ち手慣れた感じで何もない壁を指でなぞる。
古代アトレイアの文字と思われる形に動いた後その下に横に一本線を引きその中央を押すと、
小さく機械音がした。
それと同時にギアの合う音がし、全く隙間も見えなかった壁が左右に開く。

惚けた顔をした一行にユベントスは「ほら、早く」と中に入るよう促す。
入ったと同時にすぐに扉は壁に戻っていった。
壁に設置されたランプでぼんやりと照らし出された階段を下りていくと、
行き止まりにワープホールのようなものがあった。

「かなり厳重ね…」

そうつぶやいたMyleneの方を向きユベントスは頷く。

「ここは天界一機密の詰まった場所なんだ。このワープホールもただのワープホールじゃない。
入った人物を瞬時に見極めて、それが違法侵入者の場合、
次元の狭間まで飛ばしてしまうという少し危険なホールだ。
だが、今まで誤作動した事は殆どない。」

「っふ、ワープホールだけじゃないでしょ?この壁に埋め尽くされた有機体の視線が痛いわよ」

腕を組んだまま辺りを見回した後、いやだわとでも言うように首を振るMyleneをみて驚いた表情をみせるユベントス。

「よく分かったな。そうこの壁も侵入者を区別できる有機体が埋め込まれている。
侵入者が有れば排除。排除に失敗しても追跡出来るようになっている。」

さあ。とユベントスは手を一番近くに居たmizuhoに差し出す。
その手を引き、そのままワープホールの中へと消えていく。

「…行こう」

残った者達もその後に続きワープホールに消えていった。

ワープホールの先は長い廊下が続いていた。
左右は水晶から切り出した透明な壁で区切られた研究室のような部屋が並び、
ディーヴァや天族、そしてその他の種族(シューゴ族の姿が多い)の研究員達が熱心に…
一種とり憑かれたかのように仕事をしている。
現にこちらに気づいた者は誰一人いなかった。

「奥から2番目の部屋だ」

ユベントスが先行し向かう。
こちらに気づいた研究員も何人か居たが、何も見ていなかったかのように作業に戻る者が殆どだ。
こういう所に薄気味悪さを感じてしまうのは皆同じなのだろうか。と思案を巡らせているうちに
いつの間にか目当ての部屋の前まで移動していた。

水晶張りのため既に“彼女”の姿は見えていた。
斜めになった寝台にベルトで固定されている手足首腰は今にも折れそうな細さで弱々しく見えたが、
目だけはカッと見開き喰らいつかんとする勢いがある。
表情は苦痛をこらえているのか歯を食いしばり、筋が強ばり、
全ての力が込められて…鼻が削げ落ちている事もあるが、
元の表情が全く分からないほど歪んでいる。

「…ひどい……」

mizuhoが声を震わせて口元をおさえる。
皆動揺を隠しきれず、敵種族ながらこの状態で生きている事に哀れみを感じずにはいられない。

「これはまた想像以上な…」

ユベントスは“彼女”をのぞき込みそっと肌に触れる。
“彼女”はもうほぼ皮膚からの感覚が無のか触られた事に対しての反応は無かった。
皮膚は無く筋組織があらわになり、そこが焼け焦げたような状態で、
触った指先には血や体液が付着した。
手近にあったガーゼでその血と体液をぬぐうとユベントスは
その“彼女”の検査を任された研究員でありディーヴァでもあるパトリックを呼んだ。

「久しぶりだな!元気にしていたか?」

「ああ、おかげさまで。」

二人は昔からの知り合いらしく、親しげな挨拶を交わすとすぐに本題に入った。

「どこから来たのか特定はできたのか?」

「体に付着していた土、植物の花粉などから場所特定は出来たよ。
“彼女”は長い間、荘園から出ては居ない。かろうじて残っていたブーツの片足から、
僅かな魔界の土と荘園の土、手からパスニップの花粉が検出された。
パスニップはインタルディカとテオボモスにしか自生しておらず、
インタルディカでは荘園のみ自生している植物。だから…」

「なるほど…」

ユベントスは顎に手を当て思案する体勢を作ったがすぐに崩し清野達の方に向く。

「メデウス荘園一帯を3人1PTの2PTで調査してくれ。
信頼出来る仲間であるなら、俺に報告後、一緒に調査してくれても構わない。ただし機密事項を守る事。
危険な生命体とかち合った場合は一度退いてから1PT偵察させておきつつ
もう1PTが俺に報告してくれ。こちらの戦力も引き連れて再度向かおう。」

「了解」

捜査依頼書をささっと手書きで付け足しの部分を書き、清野に渡す。
署名の部分に一人ずつサインをしていく。

「“彼女”はどうするんです?」

一人まっすぐにずっと“彼女”を見ていたアジュマーンが口を開いた。

「どうする。というと?」

「このまま研究材料にしておくのか、それとも殺すのか。」

難しそうな表情を作りユベントスは視線をアジュマーンから“彼女”へと移す。
それからパトリック、そしてアジュマーンへと戻る。
パトリックはまだ研究し足りないと言った独り言をこぼして居た。

「俺の一存では決めかねるところだが、もう少し研究が必要だろう。
“彼女”への治癒は見込めない。天族の回復魔法は効かないし、どういう事か自然治癒が全く追いついていない。
その原因解明と“彼女”がどうしてこのような異形の者と化したのか。
それも調べねばなるまい。その後はわからないが…」

なるほど、といった感じで頷きアジュマーンは署名した。

「何か腑に落ちない点でも?」

「いえ何も。ただの好奇心ですよ」

ユベントスの問いにあっけらかんと答える。
つかみ所のないのが彼の特徴でもあるが…

「では署名はこちらで保管しておく。任務内容は個々に渡した用紙に記してあるからそれを見てくれ。まあ殆ど説明してしまったがな。では頼んだぞ。」

話の終了と同時にmorizoがタイムスペースコリドールを詠唱する。
ユベントスはその場に残り皆外に出た。

「…はぁ…」

皆重苦しい雰囲気に包まれたまま常春のエリュシオンに佇む。
魔族の“彼女”の状態が想像以上で未だに引き摺られている。
薬品と体液、血液の匂いが鼻をついた。
鼻腔から肺にかけてその空気がまだ滞ってしまっている気がして
清野は深く新鮮な空気を吸い、肺へと送った。

「う~ん…」

下で質問してからずっと何か引っかかっているアジュマーンが
いよいよ声に出して疑問を形にし出した。

「どうしたの?アジュさん?」

「何かひっかかるんだよねぇ…。」

こういう時のアジュマーンの直感は大体当たっていることが多い。
皆に一抹の不安が漂った。
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Glimpse of madness
暖かい空気に包まれ、祝福を受けたかのように日々花木が咲き誇るエリュシオン
繊細な細工が施された建造物、管理の行き届いた植物が天界の恵まれた気候と天族の優美さを表している。

今日も穏やかな時が流れ、詩人が歌を口ずさみ、勤勉な研究者が図書館で、
製作の玄人が名人の聖堂で、おのおの能力の向上に性をだす。

広場には商店が並び、様々な人々が集まっている。
物資調達や情報交換、レギオンでの談話などその過ごし方は様々だ。


その中、眉間に皺を寄せ硬い表情を作った男が守護の聖堂から浮遊石で降りてきた。
名人の聖堂から聖なる道に姿を現す。その視線の先には一人のディーヴァ。

「清野!」

呼ばれたディーヴァ 清野は友人と談笑中だったのか、笑顔のまま硬い表情の男、
ボウウイングとシャドウウイングのマスター、ユベントスの方を見る。
そのユベントスの表情に彼の顔から笑顔が失せた。

清野と談笑していた友人、チャントウイングのmizuho、キュアウイングのアジュマーン、
ソードウイングのMylene、スペルウイングのMorizoは彼の表情の変化を見て皆席を外そうとしたが、
ユベントスにその必要は無いと言われた。

「ここにいるのは清野とよく組んでいる者だろう?なら一緒に聞いた方が話が早い。」

ユベントスはあごでしゃくるように“こっちに来い”と促し、守護の聖堂の方へ歩き出した。
5人はそのあとを訝しげな面持ちでついていく。

浮遊石で上がり、左の奥の部屋に入る。
ユベントスはそこにいた賞勲官に目配せをし全員を退室させた。

「さて、今から話する事はまだ誰にもどこにも公開していない。
つまりトップシークレット事項だ。心して聞いてくれ。」

全員の表情が強ばる。空気もぴりぴりと張り詰めるような雰囲気に、
気圧されないよう気を引き締めた。

「まずはこれを見てくれ」

清野に渡されたのは数枚の報告書。
一緒に来た友人達もその報告書をのぞき込む。
そこにはインタルディカでディーヴァが未知の生命体と接触した事。
その際に大やけどを負い、あと一歩で消滅するほどの火力を浴びた事。
(現在治療中:精神的ショックの為)
その後生命体は機能を停止し現在検査中で有る事などが書いてあった。

「いつ頃検査の結果、でるんです?」

いつものほんわかした口調の中にシリアスさが漂うMorizoが紙面からユベントスへと視線を移し尋ねる。

「もうすぐだ。そして君たちにはこの生命体について調査してもらいたい。」

そう言い終わると同時に部屋に文書を持った人物が慌てた様子で入ってきた。
文書を早く見るようにとユベントスにジェスチャーで促す。
文書に目を通し始めたユベントスの表情が強ばった。

「本当なのか?」

文章を持ってきた人を見て念を押すように聞く。

「はい、まちがいないです。」

しばらく何か考えるように視線を落としたまま沈黙した後、深いため息を吐く。
顔を上げ文章を持ってきた人の肩を労うようにたたいた。

「了解した。ご苦労だった検査官にも宜しく伝えておいてくれ。」

彼は一礼してから退室した。
やりとりの一部始終を見ていた全員がその内容が重いものであろうと覚悟していた。

「書いてあるとおりだ。」

そう言って手渡された資料に目を通す。
先に見た報告書から得た情報だと、人型のモンスターであろうと言う事は分かったのだが…
予想外の結果に清野は目を丸くする。

「…asmodian(魔族)」

資料にはこのモンスターが魔族だと書いてあった。
何度か魔族の姿はアビスやエルテネン、インタルディカ、龍界、潜入した魔界などで見たことがある。
だが、この報告書にある姿形はその時に見た魔族とはほど遠いものだった。

他、新しい資料にあるその”モンスター”の特徴は、
真っ黒に煤けて炭化し始めていた体、部分的な欠損、
そしてわかりにくいが何かの歯形が体の至る所に見られた事、
(ただし半治癒してあるので形が曖昧。歯形の区別も付かない状態。)
能力値が最大限まで引き上げられていた事、
それを制御出来ず自身が発した炎で自らをも焼き尽くしてしまった事、
体組織からはオードが検出された事…

それらの情報を統合し、考えて”彼女”は魔族のスペルウイングである。と言うこと事が記されていた。

「一体何が…?」

難しい顔をしているユベントスに同じように眉間に皺を寄せた清野は問いかけた。

「分からん。一度その”彼女”を見に行こう。ショッキングかもしれないが…見ておかなければ。」

一同は互いに顔を見合わせた後、ユベントスの方を向き頷いた。
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